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株式会社HAPPY ANALYTICS小川卓id:ryuka01)です。

Google Analytics 4(以下、「GA4」)は2020年に正式リリースされてからも継続的にアップデートを重ねています。今回の記事では、2025年1月から8月に行われたアップデートをまとめて紹介いたします。

アップデートによって何が変わったのか、どう活用できるのか? そして筆者が考える役立ち度(5段階評価)も紹介いたします。対象が非常に限られているものや、影響がないものはピックアップしません。それでは時系列で早速見ていきましょう。

※リリース日は公式サイトでのアナウンス日を基準にしていますが、各アカウントへの反映はその前後に行われており一定ではありません

2024年6月から12月のアップデートに関してはこちらの記事をご覧ください。

2025年1月21日:作成したカスタムレポートや探索の「プロパティ間コピー」が可能に

重要度:★★★★(複数サイトを運営されている方にとっては大きな工数削減に)

プロパティ間コピー

あるプロパティ内で作成したカスタムレポートあるいは探索を他のプロパティで利用するには、今までは手動で同じ設定をしなければいけませんでした。しかし、今回のリリースで「プロパティ間のコピー」が可能になりました。

オプションの「プロパティ間でコピー」を選ぶと、プロパティの一覧が出てきますので、コピー先を選びましょう。条件として両方のプロパティで「アナリスト」以上の権限が必要です。

なお、以下に該当する内容はコピーされません。レポート自体はコピーされますが、該当箇所を含むところがエラーあるいはなしになります。

  • オーディエンスを使っている
  • 計算指標を使っている
  • カスタムチャネルグループが入っている
  • カスタムディディメンションや指標
  • 保存済みの比較とセグメント

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2025年3月12日:レポートで表示される指標に「%表記」が追加

重要度:★★★(自分で計算しなくてよいので助かります)

表の中に合計に対しての割合が表示されるようになりました。下の図でいうと、Direct 239(41.35%)の括弧内ですね。

%表記

今まではダウンロードして計算したり、なんとなく暗算してみたりする必要がありましたが、その手間がなくなります。昔のGoogle Analyticsにはあったのですが、ようやく追加されました。

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2025年3月20日:メモ機能が追加

重要度:★★★★★(ぜひ使うことを推奨します)

GA4のレポートに、日付を指定してメモを残すことができます。「何月何日に施策を行った」など、数値の変化の要因を書いておくことで過去にさかのぼってデータを見たときに大変役立ちます。こちらも以前のGoogle Analyticsにはあった機能なのですが、要望も高かったと思われます。私もセミナー等で何度も質問されました。

設定方法ですが、レポートの右上のアイコンを押し、

メモ機能

新しいメモを作成します。

メモ機能

  • タイトル(必須。全角60文字以内)
  • 説明(任意。全角150文字以内)
  • 日付または期間の変更(必須。未来の日付も設定可能)
  • メモの表示色(必須)

作成を行うと、レポート内の期間グラフで確認することができます。

メモ機能

また管理画面のメニューにもメモが用意されており、一括での変更や削除、メモデータのダウンロードなどが可能です。

利用する際の注意点は以下です。

  • メモの作成・変更・削除には「編集者」の権限が必要
  • メモを作成すると、該当プロパティ全員に表示される
  • 作成できるメモは最大1,000個
  • 「レポート」と「広告」の期間グラフのみに表示され、「探索」内では利用することができない

ぜひこの機能を使ってGA4内で記録をつけておきましょう。今後の大きな資産となりますし、来年の今頃に「去年何していたっけ?」とならずにすみます。

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2025年3月31日:ディメンションの値に(data not available)が追加

重要度:★★(把握しておきましょう)

流入元のレポートに(data not available)が表示されるようになりました。トラフィックソースのディメンションの値が決定されるまでの間、(data not available)の値が表示されることがあります。この場合はデータ処理中の可能性が高いです。また、稀にシステムエラーで広告IDのディメンションを取得できないケースもあります。

当日のデータを見るときなどに発生しやすく、集計が終われば、流入元が紐づくはずですので、特に対策は必要ありません(対策もできません)。

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2025年4月24日:「レポートのスナップショット」にテンプレートが追加

重要度:★★(とりあえず一番近いものを選択しておきましょう)

レポートのスナップショットを開くと、まだテンプレートを選択していない場合は、おすすめが表示されます。自分たちのサイトに合うテンプレートを選んでおくと、それぞれの選択に合わせて最適なレポートが表示されるようになります。

テンプレート追加

既にレポートのスナップショットをカスタマイズして使っており、今後も同じレポート群を見たい場合は、ページ最下部にある「前のレポートのスナップショットに戻る」を選択しておいてください。

ちなみに一度テンプレートを選択すると、元に戻す方法は今のところ見当たりませんでした。

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2025年6月12日:「qualify_lead」と「close_convert_lead」が自動で成果として登録

重要度:★★(該当イベントを使っている場合は注意しましょう)

GA4を利用する際には、このイベント名称を利用した方が良いという「推奨イベント」の中で、「qualify_lead」と「close_convert_lead」の2つが新たに自動で成果として登録されるようになりました。

リード登録

support.google.com

今までもeコマース関連で「purchase」を利用していた場合、自動で成果に登録されていましたが、それに引き続き2つ追加された形になります。自由枠で使える30個には含まれないので、サイト側で特に何か行う必要はないと思います。

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2025年6月24日:コストデータのインポート元の種類が大きく増加

重要度:★★(コストデータを取り込んでいるサイトの場合は要チェック)

コストデータ

今までデータのインポートに関してはCSVかSFTPしか方法がありませんでした。しかし新たに下記の種類が増えました。

  • Google Sheets
  • Amazon Redshift
  • Amazon S3
  • BigQuery
  • Google Cloud Storage
  • HTTPS
  • MySQL
  • PostgreSQL
  • Snowflake

これにより、今までCSVを作成してからアップしていた作業が、直接これらのシステムに繋いでデータを取り込めるようになります。

なお新たなアップロードが増えたのは「コストデータ」のインポートのみで、「アイテムデータ」「ユーザーID別のユーザーデータ」等には対応しておらず、これらは引き続きCSVおよびSFTPのみの対応となります。

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2025年7月21日:「リード獲得」の専用レポートが登場

重要度:★★(該当イベントを使っている場合は注意しましょう)

推奨イベントの「見込み顧客の発掘向け」を利用している場合、GA4内で専用のレポートが表示されるようになりました。

「リード獲得」の専用レポート

増えたレポートは以下の2つです。

  • リード獲得(Lead Acquisition)
    • リード獲得レポートは、潜在顧客(リードとも呼ばれる)が初めてあなたのウェブサイトやアプリを訪問した際のデータを表示します。このレポートはユーザースコープであり、主にユーザー属性に焦点を当てています。

  • リード失格・損失(Lead Disqualification and Loss)
    • リード失格・損失レポートは、潜在顧客がビジネスにおいて適格リードやコンバージョン済みリードへ進まなかった理由を示します。


どちらもグラフ+表形式で他のレポートと同じ構成になっています。なお、レポートが表示されない場合は「ライブラリ > ビジネス目標」で公開をしてください。

この2つのレポートを使うことでリード獲得サイトの各STEPの数値を見ることができるようになりました。なお、「generate_lead」以外に関しては基本的にオンラインで取得するものではなく、データをインポートして利用するものになります。

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最後に

GA4はアップデートが多いサービスです。把握するためには、まずは公式アップデートのページをチェックしてください(英語版のほうが更新早いです)。

support.google.com

ただ、上記のページに掲載されないような変化もあり、その際には筆者のXでも随時紹介しています。ぜひご覧ください。

https://x.com/ryuka01

今回、寄稿いただいた小川卓氏による過去の連載記事も合わせてご覧ください。

また、Googleアナリティクス4のオンライン勉強会のレポートもご覧いただけます。

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Google アナリティクス4(GA4)解説資料

Google アナリティクス4(GA4)の基本的な考え方や、はてなブログ管理画面での設定方法、オウンドメディア担当者が見るべきデータなどについて、ウェブアナリストの小川卓様に解説いただいています。具体的な活用方法もまとまっているので、GA4に興味はあるけれど使い方が分からない方にもおすすめの資料となっています。

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