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株式会社HAPPY ANALYTICS小川卓id:ryuka01)です。

Google Analytics 4(以下、「GA4」)は2020年に正式リリースされてからも継続的にアップデートを重ねています。今回の記事では、2025年9月から2026年3月に行われたアップデートをまとめて紹介いたします。

アップデートによって何が変わったのか、どう活用できるのか? そして筆者が考える役立ち度(5段階評価)も紹介いたします。対象が限定的なものや、影響がないものはピックアップしません。それでは時系列で見ていきましょう。

※リリース日は公式サイトでのアナウンス日を基準にしていますが、各アカウントへの反映はその前後に行われており一定ではありません

2025年1月から8月のアップデートに関してはこちらの記事をご覧ください。

2025年9月17日:Snap広告の費用データインポート

重要度:★(日本で利用している企業はほとんどないでしょう)

Snap広告(Snapchat)の費用データをGA4に自動インポートできるようになりました。Snap広告を活用しているマーケターにとっては朗報ですが、国内での利用率を考えると、確認程度で問題ないでしょう。

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2025年9月26日:Pinterest広告の費用データインポート

重要度:★★(BtoC系で使っているところも?)

Pinterest広告の費用データもGA4に取り込めるようになりました。BtoCのビジュアル系コンテンツを扱う企業にとっては、クロスチャネル分析がしやすくなります。

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2025年10月7日:Meta広告・TikTok広告の費用データインポート

重要度:★★★★(こちらは利用している企業が多いのではないでしょうか)

Meta広告・TikTok広告の費用データインポート
管理 > データの収集と修正 > データ インポート > インポートメニューにMetaが登場

オウンドメディアやBtoB企業のマーケティング担当者が複数媒体を掛け持ちしているケースでは、この機能で管理工数がかなり減るはずです。

ただし、連携時はUTMパラメータの表記を統一することが重要。「meta」と「facebook」が混在すると正しくデータが突合されないので、設定前に社内の命名ルールを必ず確認してください。

GA4内で連携
GA4内で連携するアカウントや広告パラメータを設定する

Meta広告やTikTok広告を利用している企業は必ず設定しておきましょう。サイト内の分析情報が増え、より精度が高い広告の比較と評価を行うことができます。

※ちなみに2025年11月19日から「費用データインポート」という名称が、「キャンペーンデータインポート」と名称に変わっています

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2025年10月2日:ベンチマーク機能の拡張

重要度:★★★★(ベンチマークでチェックできる指標が大幅に増えました)

以前、ベンチマーク機能に関する記事を書きましたが、このアップデートでさらに使い勝手が上がりました。

簡単におさらいすると、ベンチマーク機能とは、同業他社との主要KPIを標準レポートで比較できる機能です。プロパティ作成時の業種情報をもとに自動分類され、業界平均との差異を可視化してくれます。

今回の拡張で「非正規化指標(割合ではなく、セッション数などの単純な集計値を指す指標)」にも対応し、比較できる指標の幅が広がりました。

新たに確認できるようになった指標は、

  • セッション数
  • 新規ユーザー数
  • アクティブユーザーあたりのイベント数

などです。利用するには「管理 > アカウント設定 > アカウントの詳細」で「モデリングのためのデータ提供とビジネス分析情報」にチェックを入れる必要があります。

ベンチマーク機能で「自社のセッション数は業界的に高いのか、低いのか」「新規ユーザーの獲得ペースは他社に負けていないか」といった客観的な立ち位置を把握して、上長やクライアントへの説得材料として使うことを検討してください。

ベンチマーク機能
ホームレポート内で、同業他社と比較する指標を選ぶことができます

▼GA4の「ベンチマーク機能」活用法はこちら
www.hatena.ne.jp

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2025年10月2日:User-ID実装の新しい診断機能

重要度:★★★(User-IDを利用している場合は念のためチェック)

User-IDを実装済みの方にとっては地味にうれしいアップデートです。User-IDの実装状態を確認できる診断ツールが追加され、設定の健全性を分かりやすくチェックできるようになりました。

「一応実装したけど、本当に動いているか不安……」という担当者の方は、ぜひ一度確認してみてください。

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2025年10月7日:ユーザー提供データ(UPD)のアトリビューション改善

重要度:★★(まだ利用している企業は少ないでしょうか)

メールアドレスなど、ユーザーが直接提供したデータ(UPD:User-Provided Data)を活用したコンバージョンアトリビューションの精度が向上しました。

ファーストパーティデータを積極的に活用している企業は、広告の費用対効果測定がより正確になります。

ユーザー提供データの概要や活用方法についてはこちらの公式ヘルプをご覧ください。
support.google.com

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2025年12月1日:カスタマーライフサイクル向けオーディエンステンプレート追加

重要度:★★★(ECサイト向けに便利なテンプレートが追加)

「価値の高い購入者(High-Value Purchasers)」と「利用を停止している購入者(Disengaged Purchasers)」という2種類のオーディエンステンプレートが追加されました。

前者は購入回数やLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)で定義でき、新フィールド「LTVパーセンタイル」によって上位顧客を精緻に絞り込めます。

後者は最終購入からの経過日数で定義し、眠っている顧客への再アプローチに活用できます。

これらのオーディエンスはGoogle広告にエクスポートして、新規顧客獲得キャンペーンやリテンション目標と連携できます。ECサイトや会員制サービスを運営している方には、特に使い勝手がよいアップデートではないでしょうか。

オーディエンステンプレート追加
オーディエンステンプレートが追加

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2025年12月12日:「Analytics Advisor」(AI分析アシスタント)のリリース

重要度:★★★★★(ここ1年で最大の機能追加)

GA4最大の話題と言っても過言ではないリリースです。GoogleのGeminiモデルを搭載した会話型AIアシスタント「Analytics Advisor」が、GA4の画面内に統合されました。

使い方はシンプルで、GA4画面右上に表示されるアイコンをクリックするとチャット欄が開きます。そこに「先月のコンバージョン率が下がった理由は?」「エンゲージメントが高い流入元はどれ?」のように日本語で質問するだけで、AIがGA4のデータをもとに回答してくれます。

Analytics Advisor
GA4内で質問をして回答を得ることができます

2025年12月の段階では、URLを英語版に変更することで利用が可能です。

URLは英語版ですが、日本語での質問・回答には対応済みです。

現時点ではセグメントや導線系のデータは不正確であるなど、まだ進化途中ではあります。「AIが言ったから正しいはず」と鵜呑みにせず、重要な数値はGA4の標準レポートでも確認する習慣は続けてください。

Analytics Advisor
誤った結果が出る例:実際の遷移数とは全く違う数値が出るケース(探索レポートでは41件、Analytics Advisorでは4402件と出ます)

とはいえ、「GA4は複雑で苦手……」という方が増えている中で、この機能の登場は本当に大きな転換点だと思います。データと向き合うハードルを、グッと下げてくれるはずです。

詳細はこちらのページもあわせてご覧ください。
www.ga4.guide

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2026年1月16日:クロスチャネル予算管理機能(ベータ版)

重要度:★★★(複数の広告成果を見たい場合に便利)

複数の広告チャネルにまたがる予算を一元管理・最適化できる機能がベータ版として登場しました。

これまで各媒体の管理画面を行き来して予算を調整していた手間を大幅に削減できる可能性があります。2月のアップデートで機能がさらに拡大されており、今後が楽しみな機能の一つです。

クロスチャネル予算管理機能
クロスチャネル予算管理機能

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2026年1月16日:コンバージョンアトリビューション分析レポート(ベータ版)

重要度:★★★(複数の広告成果を見たい場合に便利)

コンバージョンへの各チャネルの貢献度を、より詳細に分析できる専用レポートが追加されました。

「結局、どのチャネルがコンバージョンに最も貢献しているのか」を可視化したい担当者にとって、正式リリース後に大いに活用できるレポートになるはずです。

コンバージョンアトリビューション分析レポート
コンバージョンアトリビューション分析レポート

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2026年2月10日:ホーム画面にAI生成インサイト追加

重要度:★★★(変化をチェックするならまずはここを確認)

GA4のホーム画面に「Generated insights(生成された分析情報)」が常時表示されるようになりました。

前回ログインしてから発生したデータの変動トップ3を自動で要約表示してくれます。ただし、こちらは現在順次リリースという形で、まだ反映されていないプロパティも多いです。

AI生成インサイト
上部に3件の変化ポイントが表示されます。画像は公式ヘルプより

朝、GA4を開いた瞬間に「昨日、モバイルからの流入が前週比で30%増えました」「特定の記事でエンゲージメントが急低下しています」といった情報が目に飛び込んでくるイメージです。

詳細レポートを開く前に、プロパティで何が起きているかを把握できるのは、日々の運用効率という点で大きな前進だと感じます。

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最後に

この7カ月のアップデートを振り返ると、GA4が目指す方向性がくっきりと見えてきます。ひとことで言うなら「マルチチャネルの統合管理」と「AIによる民主化」です。

Meta広告やTikTok広告の費用データをGA4に取り込めるようになり、Analytics AdvisorやAI生成インサイトが登場したことで、「データを見るのが得意な人だけが恩恵を受けるツール」から「誰でも使いこなせるツール」への転換が加速しています。

ただ、機能が増えれば増えるほど、「この機能、自分には関係あるのかな」と判断に迷う場面も増えるでしょう。そういうときは、本記事のような「重要度」を目安に効率よくキャッチアップしていってください。

* *

今回、寄稿いただいた小川卓氏による過去の連載記事も合わせてご覧ください。

また、Googleアナリティクス4のオンライン勉強会のレポートもご覧いただけます。

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Google アナリティクス4(GA4)解説資料

Google アナリティクス4(GA4)の基本的な考え方や、はてなブログ管理画面での設定方法、オウンドメディア担当者が見るべきデータなどについて、ウェブアナリストの小川卓様に解説いただいています。具体的な活用方法もまとまっているので、GA4に興味はあるけれど使い方が分からない方にもおすすめの資料となっています。

著者:小川卓
ウェブアナリストとしてリクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパン等で勤務後、独立。複数社の役員、大学院の客員教授などを通じてウェブ解析の啓蒙・浸透に従事。株式会社HAPPY ANALYTICS代表取締役。
主な著書に『ウェブ分析論』『ウェブ分析レポーティング講座』『マンガでわかるウェブ分析』『Webサイト分析・改善の教科書』『あなたのアクセスはいつも誰かに見られている』『「やりたいこと」からパッと引ける Google アナリティクス 分析・改善のすべてがわかる本』など。
X:@ryuka01

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