
オウンドメディアの立ち上げを検討中の方は必見!
手順や費用、失敗しないためのポイントをまとめました。
オウンドメディアは、顧客と長期的な関係を築き、ブランディングにも役立つ強力なマーケティングツールです。しかし、やみくもに始めても成果は得られません。
本記事では、オウンドメディアの運用支援を行う「オウンドメディア戦略ラボチーム」が、立ち上げの全体像から、チーム編成、費用、コンテンツの考え方まで、具体的な手順を解説します。
ぜひ貴社のオウンドメディア検討にご活用ください。
この記事はこんな人におすすめ
- オウンドメディアの全体像や、立ち上げから運用までの具体的な手順を知りたい方
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自社に合ったプラットフォームの選び方や制作の費用感を把握したい方
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公開後の運用で失敗しないためのポイントや、成功事例から学びたい方
- 立ち上げ前に知っておくべき、オウンドメディアのメリット
- 失敗しないための【立ち上げ5ステップ】
- 立ち上げ後が重要!|成果を最大化するための運用・改善戦略
- ココが違う!成果を出すオウンドメディアの事例解剖
- オウンドメディア成功への最短ルート
- オウンドメディアの立ち上げなら「はてな」にお任せ!
はてなでは、経験豊富なスタッフがオウンドメディアの計画から記事制作、システム、集客、分析まですべてをサポートいたします。
まずはお気軽にお問い合わせください。
立ち上げ前に知っておくべき、オウンドメディアのメリット
オウンドメディアには、従来の広告やSNSでは得られない、独自のメリットが多数存在します。
投資効果が蓄積し、マーケティング資産となる
オウンドメディアは、一度公開したコンテンツが半永続的にインターネット上に残り、継続してユーザーを集客してくれる「資産」となります。
たとえば、検索エンジンで上位表示された記事は、広告費用をかけることなく、常に新しい見込み顧客を連れてきてくれます。
これは、広告のように掲載期間や予算に効果が左右されるマーケティング手法とは根本的に異なる点です。
潜在顧客との自然な接点を創出できる
広告やSNSは、すでにニーズが顕在化している層に効率的にリーチできる一方で、まだ調査段階だったり、自社の存在すら知らない潜在層にアプローチするには、多くのコストと労力が必要です。
一方、オウンドメディアは、読者が抱える「悩み」や「課題」を入り口に、まだ自社のサービスや製品を知らない潜在層と自然な形で接点を持つことが可能です。
読者の課題に寄り添うことで、「知りたいから見る」という、積極的な行動を促すことができる点が、オウンドメディアの大きな強みです。
顧客との長期的な関係性を構築できる
オウンドメディアは、単なる集客ツールではありません。
記事を通じて読者の悩みに寄り添い、信頼性の高い情報を提供し続けることで、読者はメディア自体に親しみを感じ、やがてファンになってくれます。
このファン化こそが、オウンドメディアの最大の強みです。
継続的な情報発信を通じて、顧客との信頼関係を深めることで、購買検討の段階に進んだ際に、自社を第一想起してもらうことができます。
オウンドメディアで成果を出すためには、広告のような短期的なアプローチではなく、中長期的な視点を持つことが不可欠です。
時間とリソースをかけてコンテンツという資産を積み上げることで、ユーザーと継続的な関係を築き、最終的な事業貢献につなげることができます。
▼オウンドメディアには、ここで挙げたもの以外にも多くの活用メリットがあります。詳細は以下の記事をご覧ください。
これらのメリットと大前提を理解した上で、いよいよ具体的な立ち上げステップへと進んでいきましょう。
失敗しないための【立ち上げ5ステップ】

ここからは、オウンドメディアを成功させるために不可欠な、5つのステップを解説します。各ステップを飛ばすことなく、順序立てて進めることが重要です。
※ここではオウンドメディアの計画から構築、コンテンツの制作・公開までにフォーカスして解説しています。公開後の集客や分析も重要になりますので、役割分担ではその点についても会話しておけるとさらに万全です。
ステップ①「目的」を明確にする
オウンドメディア立ち上げの最初のステップは、「なぜやるのか?」という目的を明確にすることです。
単に「流行っているから」「集客のため」といったあいまいな理由では、プロジェクトの途中で方向性を見失い、失敗する可能性が高まります。
目的は、最終的な事業貢献にまで落とし込むことが重要です。
たとえば、「半年以内に、新規顧客からの問い合わせを20件獲得する」「見込み顧客リストを月に100件増やす」など、具体的な数値目標(KPI)を設定しましょう。
こうすることで、後続の施策やコンテンツの方向性がブレることを防ぎ、チームメンバー全員が同じゴールに向かって進めます。
事業貢献という最終ゴールを定めたら、次は具体的なターゲット像を掘り下げていきます。
ステップ②「誰に届ける?」を具体化する、ペルソナ設計
オウンドメディアは、誰に向けて情報を発信するのかによって、コンテンツの内容やトーンが大きく変わります。そこで重要になるのが「ペルソナ設計」です。
ペルソナとは、自社のサービスや製品を購入してくれる代表的な顧客像を、まるで実在する人物のように詳細に設定したものです。
たとえば、以下のような項目を具体的に設定してみましょう。
- 名前、年齢、職業、家族構成
- 仕事上の役割や課題
- 情報収集の手段(検索、SNS、特定のメディアなど)
- オウンドメディアを通じて解決したい悩みや関心事
ペルソナが明確になると、「この人に向けて、この記事を書こう」という指針ができ、読者に深く刺さるコンテンツを生み出すことができます。
読者の悩みに寄り添い、共感を示すことで、信頼関係が生まれます。
ペルソナ像が固まってきたら、次は実際にメディアを運営するチームを編成していきます。
ステップ③「スムーズな運用」を実現する、社内の役割分担
オウンドメディアの成功は、チームの体制にかかっています。
立ち上げから運用までを社内だけで完結させるのか、外部の専門家に依頼するのか、プロジェクトの規模やリソースに応じて最適なチームを編成する必要があります。
社内だけで完結する場合
- 必要な役割: コンテンツディレクター、ライター、編集者、デザイナー、エンジニア、SEO担当者など
- メリット: 自社のノウハウが蓄積される、迅速な意思決定が可能
- デメリット: 人材の確保や育成に時間とコストがかかる、知見が偏る可能性がある
外部の専門家と連携する場合
- 必要な役割: 専門家(コンサルタント、制作会社など)との連携
- メリット: 立ち上げ期間を短縮できる、専門的な知見を活用できる、リソースを最適化できる
- デメリット: コミュニケーションコストが発生する、内製ノウハウが蓄積されにくい
ハイブリッド型(社内+外部)
- メリット: 両者のメリットを享受できる
- デメリット: 連携体制の構築が重要
いきなりすべてを内製化しようとせず、まずは外部の力を借りながら進めることで、失敗のリスクを減らすことができます。
特に、立ち上げ初期は外部の知見を借りながらノウハウを蓄積し、徐々に内製化を進めるのが現実的です。
はてなでも、オウンドメディアの立ち上げや運営を、スポットから全体支援まで柔軟にご提供しています。
チーム体制が定まったら、次はメディアの土台となるプラットフォームを検討します。
ステップ④:ビジネスに最適なCMSは?「オープンソース型」と「SaaS型」を徹底比較
オウンドメディアのプラットフォームには、大きく分けて「オープンソース型CMS」とブログサービスなどの「SaaS型CMS(クラウドCMS)」の2種類があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。
以下に、それぞれの特徴をまとめてみました。
※費用については、一般的な相場観を参考として記載しています。
|
オープンソース型CMS(WordPressなど) |
SaaS型CMS(クラウドCMS) |
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|---|---|---|
| 特徴 | ソースコードが公開されており、サーバーに設置して利用する。 | ベンダーが提供するシステムを、クラウド経由で利用する。 |
| カスタマイズ性 | 非常に高い。 デザインや機能を自由に拡張できる。 | 制限あり。 提供される範囲内でのカスタマイズが基本。 |
| 初期費用 | 変動大。 簡易なら数万円、大規模なら数百万円以上。 | 比較的安い or 無料。 初期設定費用がかかる場合も。 |
| 運用コスト | サーバー代、保守費用、アップデート対応の人件費など。 | 月額・年額の利用料として固定。保守・セキュリティ費用も含まれることが多い。 |
| 保守・セキュリティ | 自社責任。 専門知識を持つ人材が必須。 | ベンダー責任。 利用者は意識する必要がほぼない。 |
| 導入の手軽さ | 専門知識が必要で、時間がかかる。 | 専門知識は不要で、迅速に開始できる。 |
| サポート体制 | 困ったことがあれば、自力で情報収集し、解決する必要がある。 | ベンダーがサポートを提供していることが多い。トラブルや不明点があれば問い合わせ可能。 |
ビジネスの目的や予算、チームのリソースを考慮して、最適なプラットフォームを選びましょう。
▼オウンドメディアに最適なCMS選びについては、こちらもご覧ください
ステップ⑤書く前の準備が重要な「コンテンツ設計」
オウンドメディアではサイトを構築して終わりではありません。
オウンドメディア運用の核となるコンテンツは、メディアの役割や目的に沿って戦略的に作り込むことが不可欠です。
たとえば集客を目的とした場合には、一般的に検索エンジンでの上位表示を目指したSEO記事の制作が有効とされています。
検索エンジンで上位表示されるためには、読者がどのようなキーワードで検索しているか、どのような情報を求めているかを徹底的に分析し、それに応えるようなコンテンツ設計を行いましょう。いわば記事を「書く前」の事前準備です。
コンテンツ設計の具体的な手順
- キーワードリサーチ: Googleキーワードプランナーなどのツールを活用し、検索ボリュームや競合性を考慮して、ターゲットキーワードを洗い出します。
- 検索意図の分析: 洗い出したキーワードで実際にGoogle検索を行い、上位表示されている記事を分析します。「ユーザーはどんな情報を求めているのか?」「どんな悩みを解決したいのか?」を深く考察します。
- 構成案の作成: 検索意図に基づき、読者の知りたいことを網羅する構成案を作成します。執筆前に構成案を準備することで、スムーズに執筆でき、なおかつ読者が満足できる記事を制作できます。
この設計をしっかり行うことで、集客につながるコンテンツ制作が可能になります。
なお、コンテンツは集客目的だけでなく認知、サービス理解、送客などさまざまな狙いを持って制作されるはずです。
コンテンツを通して達成したいことに応じて、SEO記事だけでなく顧客インタビューや事例紹介記事など、アウトプットの形式も変わるでしょう。
ただ、いずれの場合にも、「ユーザーが求めている情報は何か」を掘り下げた上でのコンテンツ設計が重要となります。
立ち上げ後が重要!|成果を最大化するための運用・改善戦略

オウンドメディアは、立ち上げて終わりではありません。むしろ、立ち上げ後からが本番です。
コンテンツを公開したら、定期的にデータを分析し、改善を繰り返すことで、メディアはより高い成果を出せるようになります。
データに基づいた改善と成長戦略
オウンドメディアの効果を最大化するためには、定量的なデータに基づいた改善が不可欠です。Google AnalyticsやSearch Consoleといったツールを活用し、以下の項目を定期的にチェックしましょう。
※基本的な項目をご紹介しています。メディアの目的に応じて、見るべき指標は関係者間で目線を合わせておくことが重要です
- PV(ページビュー)数: 記事がどれだけ読まれているか
- セッション数: サイトへの訪問数
- コンバージョン率: 問い合わせや資料請求などの目標達成率
- 直帰率: サイトを訪問後、すぐに離脱したユーザーの割合
- 検索順位: ターゲットキーワードにおける記事の順位
これらのデータを分析することで、「どの記事のアクセスが伸びているか」「どの記事からのコンバージョンが多いか」などが明らかになります。
アクセスが伸びない記事はリライトを検討したり、コンバージョン率が低い記事は導線を見直したりすることで、メディア全体のパフォーマンスを向上させることができます。
読者の行動を促すコンテンツ戦略
オウンドメディアで成果を出すには、単に情報を提供するだけでは不十分です。
競合メディアにはない「独自の視点」や「専門性」を打ち出し、読者に「このメディアでしか得られない情報がある」と感じてもらうことが重要です。
そのためには、徹底的なリサーチと、自社だからこそ語れる一次情報(顧客へのインタビュー、社内ノウハウなど)を盛り込むことが不可欠です。質の高いコンテンツを継続的に提供することが、ユーザーからの信頼を育て、サービス検討やお問い合わせにつながります。
記事単体だけではない!サイト全体を俯瞰的に見る視点
オウンドメディアで成果を出すには、記事を量産するだけでは不十分です。個々の記事の質を高めるだけでなく、サイト全体の導線を最適化する視点が欠かせません。
例えば、記事同士を適切に内部リンクで繋ぎ、読者の回遊を促す設計は、ユーザーが必要な情報に迷うことなくたどり着くために重要です。
また、サービスページへの問い合わせを増やすために、関連する記事から自然な形で誘導する導線設計も不可欠です。このように、サイト全体を俯瞰し、ビジネスゴールから逆算した戦略を立てることで、メディアの効果を最大化します。
ココが違う!成果を出すオウンドメディアの事例解剖
ここからは、実際に成果を出しているオウンドメディアの事例を見ていきましょう。成功事例を参考にすることで、自社メディアの立ち上げにおける具体的なイメージが湧きやすくなります。
Agile Journey|株式会社ユーザベース

立ち上げの背景と目的
株式会社ユーザベースは、ビジネスパーソンからの高い認知度とは対照的に、エンジニアへのブランディングに課題を抱えていました。
そこで、技術力をアピールし、認知度を高める目的でエンジニア向けオウンドメディア「Agile Journey」を立ち上げました。
社外のエンジニアにも寄稿を募ることで、アジャイル開発に関する専門情報を広く発信しています。
戦略設計と運用体制
立ち上げにあたり、約2〜3ヶ月かけてターゲットとなるエンジニア層や扱うテーマを徹底的に議論しました。社内リソースの制約があったため、エンジニアリングとオウンドメディア両方の知見を持つはてなが、戦略設計からサポートしました。
CMSには「はてなブログMedia」(現:はてなCMS)を採用し、メンテナンスや運用コストを抑え、本来注力すべき記事の企画に集中できる体制を構築しています。
KPIはエンジニア層の認知度向上に設定し、定期的なサーベイで推移をモニターしていく体制。X(旧Twitter)やエンジニアが多く利用する「はてなブックマーク」のネイティブ広告の活用で、公開後のコンテンツへの集客も順調です。
成果
採用面談のアンケートで、応募前にユーザベースを知っていたと回答する人が増加しています。
オウンドメディアとの因果関係を今後さらに検証していく予定です。
▼詳しいインタビュー記事はこちらです
おなじみ|LINEヤフー株式会社

立ち上げの背景と目的
LINEヤフー株式会社は、LINE公式アカウントの認知拡大と新規ユーザー獲得を目的として、2021年4月にオウンドメディア「おなじみ」を立ち上げました。
すでにサービスを認知している顕在層向けのチャネルはあったものの、サービスを知らない潜在層に情報を届けるため、特に中小規模の店舗オーナーをターゲットにメディア運営を開始しました。
コンテンツ戦略
「近くの店から、なじみの店へ。」をキャッチコピーに掲げ、店舗のリピーターを増やすノウハウや、実際に店舗オーナーに取材した一次情報を大切にしています。
立ち上げから1年後には、単なるPV数だけでなく、LINE公式アカウントの開設や資料ダウンロード数をコンバージョンとして設定し、事業貢献を意識したコンテンツ戦略へとシフトしました。
成果
立ち上げ1年で目標PV数を達成し、予定より早く事業貢献を目的とした取り組みをスタート。
現在は、メディアの認知向上と事業貢献を両立させるコンテンツを制作しながら運営を続けています。
▼詳しいインタビュー記事はこちらです
オウンドメディア成功への最短ルート
ここまで読んで成功に必要なことは把握できたが、いざ実践となると「社内にノウハウやリソースがない」「結局、何から手をつければいいのか分からない」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
そうした場合は、プロの力を借りるという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
なぜ専門家をパートナーにするべきか
専門家をパートナーにすることで、立ち上げの期間を短縮できるだけでなく、失敗のリスクを減らし、予算とリソースを最適化できます。
キーワードリサーチからコンテンツ制作、データ分析まで、貴社のビジネスゴールに合わせた最適な戦略を提案し、実行までをサポートしてくれます。
パートナー選定のポイント
競合との差別化を図るためには、自社にしかない「強み」や「個性」を最大限に引き出すことが重要です。
そのためには、単に記事制作を依頼するのではなく、徹底的なヒアリングを通じて、貴社の事業やブランドの魅力を言語化し、「読者の心に刺さる」オウンドメディア戦略を共に構築できるパートナーを選びましょう。
理念や独自のノウハウといった、他社には真似できない部分をコンテンツに落とし込むことで、唯一無二のメディアが完成します。
結果として、読者は単なる情報収集だけに留まらず、貴社への興味関心を深め、最終的なコンバージョンへと繋がっていくのです。
オウンドメディアの立ち上げなら「はてな」にお任せ!
オウンドメディアは、事業を成長させるための強力な資産となります。しかし、その立ち上げには専門的な知見と継続的な運用が不可欠です。
社内にリソースやノウハウがない場合は、プロの力を借りるという選択肢もご検討ください。
私たちはてなは、数多くの企業のオウンドメディア立ち上げ・運用を支援してきた実績があります。お客様の課題やご要望を丁寧に整理し、ビジネスの成長に貢献するメディアを共に創り上げていきます。
新規立ち上げだけでなく、「成果が出ない」「リソースが足りない」といった現在運用中のメディアに関するお悩みにも、最適な解決策をご提案可能です。
CMSの移行からコンテンツ制作支援、集客支援まで、オウンドメディアに関することなら、ぜひお気軽にご相談ください!
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はてなでは、経験豊富なスタッフがオウンドメディアの計画から記事制作、システム、集客、分析まですべてをサポートいたします。オウンドメディア戦略ラボでは、これまでのオウンドメディア支援で培った知見やノウハウをお届けします。
Web:オウンドメディア戦略ラボ










