ところが、これに対しては、河合幹雄氏の『安全神話崩壊のパラドックスー治安の法社会学』に代表されるような反論もあります。その内容を紹介すると
「一般刑法犯は近年急増しているが、自転車盗が急増部分で、除外すると微増にすぎない。凶悪犯はというと、殺人は50年代から減り続けてこの10年は横ばい。強盗は急増しているものの、ひったくりや集団でのカツアゲを統計に組み込んだせい。検挙率が急降下しているが、ほぼ窃盗犯検挙率の低下に相当している。警察が、軽微な余罪の追及には人員を回さなくなったからだ。」
以上を参考にして、治安が悪化しているにせよ、していないにせよ、根拠となる統計などを挙げて論じてください。ブログなどで、河合氏のデータをうのみにして論じているようなものは必要ありません。
反証にせよ、支持する証拠にせよ、別のソースを挙げて論じてください。
よろしく御願いします。
http://www.moj.go.jp/HOUSO/2003/index.html
平成15年版 犯罪白書のあらまし(目次)
H15年犯罪白書です。
http://www.moj.go.jp/HOUSO/2003/table.html#z06
平成15年版犯罪白書のあらまし
自転車盗は窃盗に分類されますね。
窃盗も増えてますが、殺人を含む凶悪犯の件数は激増してます。
これを観ればわかりますが放火以外全て増えてます。
「日本では犯罪は増加していないし、治安の急激な悪化も起きていない」と宣う法社会学者なんか机上でしか=数学でしか考えてないカスです。
http://www.npa.go.jp/toukei/keiji2/hanzai.html
犯罪統計資料 (平成14年・平成13年前年期比較)(警察庁)
カツアゲだって立派な強盗です。
大よそ「犯罪被害」とやらには遭遇してこなかったんでしょう。
ある犯罪をどのジャンルに分類したか、その統計の方法が間違っている、なんてことでしか考えないバカ学者の意見になぞ決して耳を傾けないで下さい。
URLとは関係なく、警察官が公務員として週休5日制となりながらもそれを補強する増員がなされていないこと。も理由のひとつかも。休眠交番が増えたのもおそらくそのせいでしょう。
Center for Prisoners' Rights
(付録)福島瑞穂の旦那さんの主宰です。
「警察官増員」「警官増員」で検索すると出ます出ます
今回の大規模な刑法改正におけるワイルドカード的な役割を果たしたキーワードに「体感治安」という言葉があって、これが統計的な実証データを封じ込めるのに大きな威力を発揮するのに目を見張らされました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%B2%E3%82%8C%E7%AA%93%E7%90%8...
割れ窓理論 - Wikipedia
さすがkomosafarinaさん、治安悪化を言い立てる勢力が、どういう連中か読めてきました。
歴史は繰り返す、ということもありますね。気をつけていないと見誤ります。
治安は悪化していると思います。
典型的な例として、「おれおれ詐欺」をあげます。このような犯罪は以前は考えられなかったのではないでしょうか?犯罪件数は増加していないのかもしれないが、新しい種類の犯罪が、社会を脅かしつつあるというのは、治安が悪化している証左といえるでしょう。
社会の紐帯の希薄化と順法精神の欠如。犯罪者側のテクノロジーの発達と、警察の能力の相対的な低下。こういった現象が治安悪化のバックグラウンドにあるのではないでしょうか。
電子犯罪に対する警察の対応能力の弱さは日常的に痛感しています。私の住んでいる地方小都市では、あきらかな電子詐欺の報告に、警察が「何それ、カード使うあんたも悪いんじゃない」的対応が今でもあります。
先日、11月10日の衆院法務委員会における参考人聴取に招集された東京都立大学法学部長の「前田雅英」なる人物は、ご質問に登場する「河合幹雄」のちょうどカウンターパートにあたるというか、政界官界にひじょうに大きな影響力を持った権勢的な意味で当代随一の刑法学者。
Watch this man!
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%B0%C5%C4%B2%ED%B1%D1
前田雅英とは - はてなキーワード
うーん、ホームーページのコンテンツは御用学者、という感じが濃厚ですね。
治安の問題は、単純にその発生認知数や
検挙数では論じられません。
まず性犯罪の推移を検討してみましょう。
強姦の認知件数は過去一旦下降をたどったものの
近年連続で増加に転じており、
強制猥褻においてはここ数年で急増。
昨年においては1万29件という
無視できない数字になっています。
この認知数が氷山の一角であることは明かですから、
強制猥褻における統計に現れない治安の悪化は
甚だしいものがあると言うことが出来るでしょう。
http://japan.usembassy.gov/j/p/tpj-j20040615-50.html
2004年人身売買報告書(抜粋)
続いて、米国務省発表の2004年人身売買報告書を見てみます。
ここには
「日本は、アジア、中南米、および東ヨーロッパから、
強制労働や性的搾取のために売買される
女性や子どもの目的地となっている。
また、アジアおよび中南米の男性が、
犯罪、労働、性的搾取などのために
日本へ密入国させられるケースもある。」
と述べられていますが、
この問題が重視されてきたのはほんのここ最近であり、
日本における人身売買問題は、
今日まで放置されてきたと言っても過言ではありません。
ここには組織犯罪集団が関与していますから、
検挙数に現れない重大な治安上の問題を内包しています。
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/029/03122401.htm
《調査・統計》平成14年度教育職員に係る懲戒処分等の状況について:文部科学省
こちらは平成14年の資料になりますが、
犯罪として立件されない治安の悪化の一例として
学校教育における教職者の懲戒に関する統計を見てみますと、
体罰と猥褻行為は極めて高水準であり
増加傾向であることがわかります。
このほか、ドメスティックバイオレンスも
実際の認知件数に比べて
極めて実数の多いと予想される犯罪です。
2002年に実施され2003年に公開された内閣府の調査によれば、
配偶者や恋人から身体的暴行を受けた女性は6人に1人、
20人に1人は生命の危険を感じたと答えています。
http://www.dapc.or.jp/data/kaku/6.htm
薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ
このほか、麻薬・覚醒剤も認知数・検挙数に比べて
極めてその実数は多いと思われる犯罪です。
検挙数で見ればピーク時に比べて減少傾向にあるものの、
麻薬・覚醒剤に該当しない脱法的薬物まで含めると、
むしろ検挙数に現れない実数は急増していると考えられます。
このように、治安の状況というものは
けっして事件の認知数や容疑者の検挙数をもって
単純に評価することは出来ません。
法の手の届かないところで、
治安は確実に悪化しています。
まことに難しい問題ですが、過去において隠蔽されていた事例が顕在化してきた、という面もあるのではないでしょうか。
ただ、人身売買問題については、「日本は、アジア、中南米、および東ヨーロッパから、強制労働や性的搾取のために売買される女性や子どもの目的地となっている。また、アジアおよび中南米の男性が、犯罪、労働、性的搾取などのために
日本へ密入国させられるケースもある」けれど、さすがに日本人同志では起こりにくくなっていることは十五年戦争前より確実に変化したとは思います。
ただ、それが「人権意識」の徹底ではなく、規制が厳しくなったゆえの感があるのは残念です。外国人ならかまわない、という集団が一部に存在し、国民が無関心であることは、人権意識が徹底していない現われで、この状態で治安維持を叫ぶ権力が暴走すると、こわいことになりそうです。
もう少し広範な範囲の意見を聴きたいので、もう少し開けておきます。
http://www.kanshin.com/?mode=keyword&id=315428
統計はこうしてウソをつく - 関心空間
統計の信頼性の点から。
余りにも少ないサンプルや、いい加減な条件での統計は、あまり信用しません。
国の出す統計はそれなりに信用していますが、十分な母集団がありながら急激な変化をするデータは、統計のとり方システムの変化の可能性をまず考えます。
近年の犯罪に関するデータがTVなどで報じられたときはまず、現場の職員の犯罪分類方式などが変えられたのかなと思いました。
ただ、社会構造の変化による、社会的ストレスも蓄積されているように思います。
警察組織の場合
>「警察官増員」
>隠蔽されていた事例が顕在化
の要素もありますが、言われるほど急激ではないにせよ、個人的にはやはり治安は悪化しているのではないかと推測します。
権力は自らの力を増大する方向に進みたがる(とくに「武」関係は)ので、それにも気をつけたいですね。
ちなみに、話題となっている『犯罪白書』のアンケートは「調査は2004年2月、全国の男女3000人(16歳以上)を対象に行われ、2086人(69・5%)が回答した。同調査の実施は4年ぶりで、治安に対する認識について質問したのは初めて。」だそうです。犯罪白書が手元にないので、回答者の抽出方法など、詳しいことはわからないのですが。
http://www.atmarkit.co.jp/fsecurity/column/sudoh/14.html
@IT:オレオレ詐欺に学ぶソーシャル対策
基本的に悪いことをする奴は、ある程度頭がいいと思っています。一般的な常識があれば、悪事を働けばその程度に応じて刑罰が課されるという事実があるので、刑罰を課せられないように悪事をしなければならないからです。
刑罰を科せられないように悪事を働くということは、現行の刑法の抜け道を見抜かなければならないため、悪事をする奴はある程度頭が良くなければならないのです。
判例が法を作るというのと同様に、法の抜け道は時代時代により封じ込められてしまうのですが、過程においては同様の犯罪が横行してしまうのです。
即ち、犯罪は形を変えて行われているのであり、件数は減少していないのです。
以前は深夜にこっそり進入して現金を奪うというのが、パワーショベルで無人の自動機から現金を盗む。老人を言いくるめて金を奪っていたのが、オレオレ詐欺になり、学校まで出来て悪事のビジネスが発生している。
以前と同様の犯罪は減少していても、新たな形態の犯罪は発生しているのであり、それは法の抜け道を潜り抜けるための方法が変わったというだけなのです。
たしかに、治安うんぬんというより、多様化して、対応がたいへん、ということはありますね。
前述の私の回答の意図するところが
正確に伝わっていない感を受けましたので、
禁断の2発目をお許し頂きたいと思います。
私が申し上げたかったことは、
法制度や警察力が治安を向上させるのではない、
ということなんですね。
先の衆院選で各党が警察力の増強だ
法改正だとマニフェストを並べてくれましたが、
それらを精査してみると、
結局本来守られるべき弱者を犯罪予備軍視するわりには、
真に正すべき社会の歪みには全く目が向いていない、
という感を強くするものでした。
小泉流改革論から言えば、
治安だってもう国家がオイコラで締め付けて
作るものじゃないぞと。
ここに民間活力を導入して、人権意識や生命尊重意識、
諸外国民との平等友好意識などを高めて、
抜本的に暴力や搾取や不正が
起こりにくい社会を目指そうじゃないかと。
そういう方向性に向いてくるべき時代のはずなんです。
なのに、未だにオイコラ国家警察だけが治安を守るのだという
旧態依然とした思考に凝り固まっているから、
何をやっても悪くなる一方と。
そうした事例を掲げてみたつもりでした。
以上、補足させていただきます。
まったく、そのとおりと思います。治安の悪化を言い立てる側の正体をみきわめて、まず、自分の身のまわりから、犯罪の元を断つことから始めたいと思います。
さて、ひとまず終わりにします。回答者のみなさん、有益なご意見ありがとうございました。
すばらしい。どうも、ネット上で拾う話題には、河合氏の数字を鵜呑みにしてご自分で調べたとは思えない書き込みが多いので、気になっていたのです。
tkyktkykさん、説得力充分です。
が、反論もあるかもしれないので、もう少し開けときます。