一度お手元の国語辞典をご覧下さい。例えば新明解国語辞典第5版でも「果物・野菜をしぼった汁。また、それに砂糖・水などを加えた飲料。」と書いてありますので、もはや日本語話者の感覚として、果汁100%ではあり得ないということが分かります。その点、英英辞典では依然として the liquid that comes from fruit or vegetables (Oxford Advanced Lerner’s Dictionary, 6th) のように書かれていますので、juice は果汁100%でしかあり得ません。
コメント(11件)
大学の英語のテストでこんな問題を出題しました。
”juice” と 「ジュース」の違いを簡潔に説明しなさい。
英語のjuiceは果汁100%に限られる、というのが解答のポイントなんですが、学生からの解答で、「ジュースには牛乳やコーラも含む」と書いてあったので、減点すべきかどうか迷いました。みなさんからのご意見を参考に「ジュース」の例として「コーラ」はOKに、「牛乳」は減点対象とすることにします。
辞書的な意味での「juice」には肉汁や体液も含まれるわけですから、牛乳も間違いとは言えないような気がします。
>大学の英語のテストでこんな問題を出題しました。
>
>”juice” と 「ジュース」の違いを簡潔に説明しなさい。
>
>英語のjuiceは果汁100%に限られる、というのが解答のポイントなんですが、学生からの解答で、「ジュースには牛乳やコーラも含む」と書いてあったので、減点すべきかどうか迷いました。みなさんからのご意見を参考に「ジュース」の例として「コーラ」はOKに、「牛乳」は減点対象とすることにします。
http://jiten.www.infoseek.co.jp/Eiwa?pg=result_e.html&col=EW&sm=1&qt=juice&svp=SEEK&svx=100600
>辞書的な意味での「juice」には肉汁や体液も含まれるわけですから、牛乳も間違いとは言えないような気がします。
線引きが難しいところですが、英単語としての”juice”ではなく、現代日本語として通用しているカタカナ語としての「ジュース」にコーラや牛乳の意味があるのかないのか、というのが私の判断基準です。アンケートの結果から、コーラは許容範囲内、牛乳は許容困難と解釈しました。
なるほど。「ジュース」=「清涼飲料水」という意味になってしまっている、ということのようですね。
ただ、アンケートの時間帯(対象者)や選択肢の順番を変えると、ちょっと違う結果が出るような予感がします。
まあ、そこまでポイントを使うこともなかろうかと。(笑)
私のブログの方からも元のアンケート記事にトラックバックしてますので良かったらご覧下さい。
http://www.ne.jp/asahi/kurashi/group/food/hyoji/08.htm
ファンタやプラッシーをジュースと呼ぶときは冗談というか、正しくはないけど通用する、と知ってて言うんじゃないですか? 果樹100%でない液体をジュースだと言って製造したり販売することは日本では違法ですよね。
http://www.maff.go.jp/soshiki/syokuhin/heya/jas_6/57.pdf
果樹100%はジュース、果樹100%未満10%以上は果樹入り飲料、それ未満は清涼飲料水。
私は子供の時に実際にこの法律が出来たというニュースに接して、それまでオレンジジュースだった黄色い砂糖水が一斉に清涼飲料になるのを見ましたので、ファンタオレンジがジュースだとはどうしても言えません。ちなみに私が高校の頃まで、魚という字をサカナと読むのは×だったんだ。すごいね。
>英語のjuiceは果汁100%に限られる、というのが解答のポイントなんですが、
日本語のジュースも果汁100%に限られますから
意味不明な試験問題に思えます.
cf. 公正取引委員会「果実飲料等の表示に関する公正競争規約施行規則」
>日本語のジュースも果汁100%に限られますから
>意味不明な試験問題に思えます.
いや、まあ厳密にはおっしゃる通りなのですが、世間では公正取引委員会の規定通りに言葉を使っているわけではありませんので。
そもそも、日本人全員が日本語の「ジュース」という言葉を果汁100%であると解釈しているのであれば、なぜ今回のアンケート結果のように、牛乳やコーラをジュースに含むと解答する人が出てくるのでしょうか。
一度お手元の国語辞典をご覧下さい。例えば新明解国語辞典第5版でも「果物・野菜をしぼった汁。また、それに砂糖・水などを加えた飲料。」と書いてありますので、もはや日本語話者の感覚として、果汁100%ではあり得ないということが分かります。その点、英英辞典では依然として the liquid that comes from fruit or vegetables (Oxford Advanced Lerner’s Dictionary, 6th) のように書かれていますので、juice は果汁100%でしかあり得ません。
出題の意図としては、普段気軽に使っている外来語の意味を正しく理解しているかということと、英語の単語と日本語の単語がたとえ外来語であったとしても1対1で対応しているとは限らない、ということを理解しているかどうかを問うことでした。もちろん授業でも一度説明している内容です。
一度、身近な人に「何でもいいからジュース買ってきて」と頼んでみて下さい。果たして何人が果汁100%のものを買ってくることか(笑)
そして相手がコーラやコーヒーや牛乳など、果汁100%でないものを買ってきたら突き返して下さい。
あるいは「炭酸入りのジュース買ってきて」と頼んでみましょう。怪訝な顔をする人が何人いることか(笑)
大学で扱う語学は、友達に買い物を頼む時に役立つ事を前提にしているのか、それともデルモンテやカゴメに就職して会議に出て恥をかかないことを前提にしているのか、どうなんでしょう? というのが私の感想です。
> 大学で扱う語学は、友達に買い物を頼む時に役立つ事を前提にしているのか、それともデルモンテやカゴメに就職して会議に出て恥をかかないことを前提にしているのか、どうなんでしょう? というのが私の感想です。
>
おっしゃるとおり、難しいところですよね。
http://www.hatena.ne.jp/1122954816 に別の質問を出しました。ご参照下さい。
私は今年の1年生の授業では「実践的な英語力も高めつつ、英語・日本語を問わず言葉に対する感覚を磨き、さらに言語文化を知る」という欲張りな目標をひそかに立てております。