難解な物理学や宇宙の話を「鏡の国のアリス(もしくは不思議の国の)」の中の逸話に例えてしてみてください。

相対性理論、量子力学、素粒子論。

難解なもの同士を組み合わせることで、どういう面白い文章が出るか見てみたいです。

鏡の国のアリスはこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8F%A1%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9

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回答3件)

id:cvc No.1

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ポイント90pt

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%8...

シュレーディンガーの猫 - Wikipedia

 量子力学によく出てくる「シュレディンガーの猫」を簡素に言えば、「対象物は確認するまでその存在が実在することを証明できない」ということになるでしょうか。

 分かりにくいですか?

 そうとなると……


 これを「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」でたとえてみましょう。


 アリスが双子に出逢う場面を知っていますか?

 「鏡の国のアリス」の中で双子と踊り明かし、その後に長い長い歌を聴かされます。歌を聴かされた後で、近くに王様が眠っているのを見つけます。

 ここで双子がアリスに「なんの夢を見ているか分かる?」と訊くのです。

 アリスは「そんなん、分かるわけがないやん」と文句を言うのですが、双子はアリスに言うのです。


「王様はキミの夢を見ているんだよ。だから王様が夢を見るのをやめたら、キミは消えちゃうんだよ」


 アリスは「アタシはココにきちんとおるんよ」と言いますが、双子は続けて言うのです。

「そんなことないよ、あそこにいる王様が目を覚ましたら、キミは消えちゃうんだ」

「そんなことあらへん! アタシはココにおるんよ。王様の夢の中にいるわけちゃう。アタシはホンマモンのアリスや!」


 こんなシーンがあるわけですが、これに先ほどお話しした「シュレディンガーの猫」を当てはめてみましょう。


 さて、シュレディンガーの猫の場合、観測者が対象物を確認しない限り存在を証明できない、ということですが、この場合ですと観測者と対象物は分離されています。観測者が対象物に影響を与えるのは観測した瞬間である、といったことを説明しなければならないから、観測者と対象物は別の立場にいなければなりません。


 では、観測者=対象物であるならどうでしょう。観測者が観測した瞬間に存在するか消滅するかが決定されるというだけです。


 このときのアリスは、まさにその立場に立っています。

 アリスは双子に、「オマエは王様の夢の中の人間だ」と言われています。

 しかしアリスは自分はココに立っていると騒ぎますが、本当にそこに立っていることを証明することは、「王様の夢の中に自分がいない」ことを証明しなければ、アリスの叫びは証明にならず、単なる仮説になります。

 確率的にはアリスの中では自分が存在することは100%確実なことですが、王様を起こした瞬間に0%になってしまうかもしれません。


 アリスは自分が本当に自分がそこに存在している人間であることを立証するために、王様を起こさなければならないのです。

 物語の中では、王様を起こすことなどなく、この話題は終わってしまうのですが、もしアリスが王様を起こしていたらどうなるでしょうか。

 王様が目覚めても、アリスは本当にそこに立っていられたでしょうか。本当はアリスは王様の夢の中で行動していただけで、王様が起きることでそこから消えてしまうかもしれません。

 100%か、0%か。


 いいですか。

 アリスは王様を起こさない限り、自分の存在を証明できないのです。証明するまでは、現実に存在する自分と夢の中の自分の二人がそこに存在することになります。確認するまで、アリスはそこに実在しますし、同時に実在していないということです。


 これが量子力論です。

 観測者は、対象物を確率的に存在する可能性を計測できますが、確率は確率であり、実際に捕らえるまでは100ではないのです。


 これが量子力学です。

 観測と決定。

 これをコペンハーゲン派解釈で言い表すと、


● 観測者が観測した瞬間に片方のアリスが消滅し、片方のアリスだけが残る。


 この場合ですと「王様を起こしたアリスが残り、夢の中のアリスが消える」か「夢の中のアリスが残り、王様を起こしたアリスが消える」という形です。


 エヴェレット派の理屈で言うと


● アリスが王様を起こした瞬間に世界は二つに分岐して、夢の中のアリスと現実のアリスと、それぞれが実在する世界に分岐する。


 となります。SFなどでよく耳にする「パラレルワールド」の世界観ですね。


 量子力学とはこのように、観測することで世界が決定することを表す学問なのです。


 なんとなくですが、多分こんな形です。

id:marinelake

おおー面白い!!。素晴らしい。

洒落た教授の講義みたいです。

感動してしまいました。

いきなりの文句なしの良解答で感激してしまいました。設問して良かったと思います。

今まで質問してこれほど良かった事はありませんよ。

2006/02/14 20:59:37
id:jo_30 No.2

回答回数656ベストアンサー獲得回数53

ポイント10pt

http://www.alice-it.com/noguchi/index.html

アリスとチェシャー猫の対話

見つけたサイトからの引用です。以下の対話は対話4ですが、とりあえずこの「自分を探すアリス」のシリーズで対話は462まで。続編「アリス、アリスに会う」は現在58まで続いているようです。


『27 アリス:この対話編はこれまで一方的にアリスは質問側ですが、ソクラテスの例に倣って、逆に、猫さんから質問してみてくださいませんか?アリスは答えられないかも知れませんが、対話に変化が出ると思いますので。


28 猫: アリスさんは、物質を離れて意識だけが存在するという考えを受け入れるのに、非常な困難を覚えますか。


29 アリス:そのようなことを日ごろ意識して考えおりませんが、大学に入った年、はたして物質があるのだろうか、意識だけしかないのではないかと深く思ったことがありました。当時、京大は一年は宇治の分校で授業が行われまして、ある時期、門から校舎までの長い道の両側に真っ赤な彼岸花が咲いていてのですが、それを見て、この赤い花ははたして存在しているのか、私の意識の中だけにあるのかわからなくなった経験があります。物質があるというのはどうしてわかるのか、認識論というのでしょうか、そんな関係の本を何冊か買いましたが、読まずじまいに終わりました。


30 猫: アリスさんは、空間のない状態を想像できますか。こんな思考実験をやってみてください。まず、宇宙を想像します。真っ暗な空間にたくさんの星や銀河がちりばめられている状態を思い浮かべてください。次に、その星や銀河や星雲を全部消して

ください。真っ暗な空っぽの空間だけが残るでしょう。ここまでは簡単にできますね。では、その空間を消してください。それが、神が空間を作る前の状態です。どんな状態が想像できたでしょうか。


31 アリス:チェシャ猫が消えて笑いだけが残るようなものですか?その笑いも取り除くのでしょうね。思考実験としてはわかるような気がします。


32猫: 同じようにして、時間がない状態を考えて見てください。宇宙という言葉は、中国生まれの言葉ですが、宇は空間を、宙は時間を表す、といわれます。聖書の冒頭に「はじめに神、天と地を創り給えり」という有名な言葉が出てきますが、宇宙の解釈を当てはめれば、天は時間を表し、地は空間を表すと言うことになります。時間も空間もない時?に、神はどこにいて宇宙を創ったのでしょうか。


33 アリス:神様がどこかにいて時間と空間から作られたと言うのは、一種の神話ではないでしょうか?それに時間や空間というのは概念であって、作るようなものではないようにも思えますが・・・空間とか時間を現代物理学ではどう捉えているのか知りませんが、何か確実な定義はあるのでしょうか?


34 猫: 空間とは何でしょうか。今から2500年程前、ギリシャの哲人デモクリトスは、万物は原子からなる、という原子論を唱えました。そのとき彼が大変に悩んだ問題があったといいます。それは、原子と原子の間に何があるのか、という問題です。

原子と原子の間に何もなければ、原子は互いにくっついてしまうはずです。何もない空間があるという発想は彼には到底受け入れられないものでした。何もないというのは何もないことだからです。彼は賢明にもその問題を無視して原子論を唱えました。

 現代の宇宙論の最先端の理論によれば、宇宙は無から生まれた、とされています。

無が何かを生み出すというのはどういうことでしょうか。無はどこにあったのでしょうか。私たちは、「何もない」ということに「無」という名前をつけて何かであるかのように見せかけ、無を主語にした表現を使うことによって、デモクリトス以上に巧妙に、無とは何もないことであるという問題を隠してしまいます。アリスさんはどう思われますか。


35 アリス:鏡の国の王様はNothingもNobodyもあるものとして扱っていていますね。

デモクリトスとは少し時代は下りますが、インドでは般若思想、中論と空に関する思索が深まります。よくわからないまま、なんとなく言えることは、維摩の一黙。この問題には答えてはならないということです。ひょっとしたら鏡の国の王様が正しいかも知れません。正直のところよくわかりません。』


以下、類書の紹介をさせていただきます。

http://pub.maruzen.co.jp/shop/462107279X.html

メゾスコピック村のアリス

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479391177/qid=11399173...

Amazon.co.jp: 科学の国のアリス―入門!ニュートン物理学: 本: 福江 純

http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31390529

セブンアンドワイ - 本 - ゼロから学ぶ物理数学

id:marinelake

興味深い話なのですが、キャラクターは使われていてもアリスの物語の中で起きた逸話が入ってないですね。

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アリスを組み合わせた本は結構あるんですね。

教えて頂きどうもありがとうございます。

2006/02/14 21:09:48
id:cvc No.3

回答回数74ベストアンサー獲得回数0

「ねえ、鏡の国のアリスのお話って全体的に何か統一性を感じない?」

「ん? ルイスキャロルのアリスか? 全体的に奇妙な世界ってことだろう?」

「確かにそうだけど、不思議の国のアリスじゃなくて、鏡の国のアリスの方。ハンプティダンプティが出てくる話」

「え? アリスの話って一本じゃないのか?」

「はぁ~~。『鏡の国のアリス』と『不思議の国のアリス』って二本あるの。兎を追いかけてトランプの兵隊が出てきたりチェシャ猫が出てきたりするところに迷い込むのが不思議の国。クッキーを食べて大きくなったり小さくなったりするのもね。そしてチェスの女王様が出てきたり双子が出てきたり、ジャヴァウォックにハンプティダンプティなんかが出てくるのが鏡の国」

「知らなかった。でも奇妙な世界だって言うのは間違ってないんだろう?」

「そうね。でも『鏡の国』と『不思議の国』には違いがあるのよ」

「それは?」

「最初にアタシが出した疑問ね。不思議の国の方は、アリスに目的なんか無くてただ奇妙な世界をさまようだけ。対して鏡の方は、女王になることを目的としているの」

「目的があるんだ」

「そう。不思議の国と鏡の国の違いは分かった?」

「ああ。でもなんでアリスの話題なんだ? 確か高校時代に数学の教師が、アリスの物語は数学やら物理学やらにたとえられることが多い、って言っていたけれど、そっち方面の話か?」

「嫌な顔しないでよ。私だってそっち方面の話なんかできないわよ」

「お、じゃあ俺の方が少しは詳しいかな。たとえばアリスが大きくなったり小さくなったりする場面とか、チェスの女王と一緒に走っているのに景色が全く変わらない場面とかはアインシュタインの特殊だか一般だかの相対性理論を説明するのに使われていることが多いぞ」

「知ってるわよ。チェシャ猫は残像効果で使われることがあるし、トランプ兵隊は二次元世界にたとえられるし。私の見解だと、ハンプティダンプティの理屈はゲーテの不確定性定理にもつながるんじゃないかと思ってるわ」

「やっぱりそっちの話かよ」

「しないわよ、あんたにこんな話したってこっちが辛くなるだけなんだから」

「それじゃなんで鏡の国のアリスと不思議の国のアリスの話を持ち出したんだ?」

「鏡の国の方には目的があるって言ったわよね。これって、哲学的な解釈ができないかなと思って」

「ほう。どの辺が?」

「アリスの話をすれば、鏡の国の出来事って目的を達成したことで夢から覚めることになるわよね?」

「ちょっと待った。言いたいことが分かったぞ。『胡蝶の夢』か『邯鄲の枕』だな?」

「そう。さすがにこっちの分野は分かるみたいね」

「一応そっちが俺の専攻だからな。蝶を追いかけている自分が正しいのか、今の自分は蝶が見ている夢の中なのか。これが胡蝶の夢。水を火にかけてからうたた寝をしたら80年の人生を過ごす夢を見て、目覚めてみたらまだ湯は沸いていなかった。これが邯鄲の枕」

「そうね。その二つと、鏡の国とが重なり合うような気がするのよ」

「ん、ちょっと待て。そういった考え方が全世界的に共通に存在するというのは、兄妹始祖神話を例に挙げるまでもなく分かる。ただアリスにはそんな教えが存在しないだろう。聞いたこともないぞ」

「だから、私が勝手に思ってるのよ」

「夢オチ、ってんなら確かに一緒だが」

「ルイスキャロルは当初、自分の娘に聞かせるだけに物語をつづったと言われているわ。でもそこに人生をつぎ込もうとして失敗したと考えてるの」

「へえ。先を続けて」

「不思議の国は人生を詰め込んだというのは、まず最初の洞窟で落ちるシーン。この落下イメージは子宮から外にでていくための通過儀式という形だと考えられない? 『夢の中の世界』が内側の世界じゃなくて、実はこっち側の世界が内側で、夢の世界が外側なの。その外側に向けて旅立つシーンが洞窟への落下。鏡の国で言うなら、鏡をくぐり抜ける場面が通過儀式に当たるわね」

「ああ。そういう考え方もできるな」

「でも不思議の国は夢の中に生まれても、ウサギを追いかけるという達成できない目的を持ってしまう」

「おいおい、不思議の国にもきちんと目的があるじゃないか」

「確かに目的には違いないけれど、達成されることがないのよ。そして最後にはその目的を忘れて、どうしようもないことの犯人としてえん罪となって目が覚めるのよ。これは娘に聞かせる楽しい夢のお話としては成功してない」

「そうだな。言い終わり方じゃない。なんていうのか、西洋的じゃないな」

「対して、鏡の国は女王になることが目的になる。この目的は達成させられて、まあ、最後は大騒ぎが起きるのだけれど、ドタバタ喜劇みたいな形で夢が終わるわ。そして夢から覚めたアリスは、飼い猫に向かって夢の中で起こったことを怒るのね」

「おいおい、それって」

「そう、鏡の国のアリスは胡蝶の夢を、アリス自身は意識していないけれど、確かにそのままなぞっているのよ」

「へえ。それじゃ邯鄲の枕はどうなんだ?」

「それがさっき言った通過儀式にかかってくるわけ。不思議の国では目的が達成されていない、つまり人生を終える前に夢から目覚めちゃうわけだけど、鏡の国は目的を達成して賑やかに終わるのよ。女王になる目的を生き抜くことと考えると、これはまさしく邯鄲の枕と重なると思わない?」

「夢の中で、廬生は大金持ちになり、アリスは女王になったわけか」

「だから、鏡の国のアリスは、人生の縮図を詰め込んでいるように思えるのよ」

「なるほど。だいたいのオマエの考え方は分かった。それで、本題があるんだろう?」

「もちろん」

「そういうときは必ず何かあるからな、オマエの場合。で、何を言いたいんだ?」

「哲学者ベルクソンの『時間と自由意志』ってしってる?」

「うっ。またややこしいところできたな。読んだことはあるが、理解できなかったというのが正直な感想だ」

「それをアリスで解釈するのよ」

「はぁ?」

「時間を分割したのは人間。これは分かるわよね?」

「ああ。時間という流れにたいしてメモリを付けることによって人間は利便性を発展させた」

「しかし時間はその瞬間にしか存在しないわけだから、メモリを付けるなんてことは本来できないの」

「そうだな。あくまでも人間が作り上げたメモリであって、断裁できるわけじゃないし」

「これが鏡の中のアリスなのよ」

「どうやって結びつけるんだ?」

「アリスは鏡の国で、本当に多くの体験をして楽しむのよ。その時間はとても濃密で、読んでいる私たちでさえ、それがとても長い時間のように感じるわ。でも実際はお昼寝程度の時間でしかなかった。実際読んでみると分かると思うんだけど、鏡の国のアリスはあれだけ沢山の色々なモノに出逢っていても、確かに昼寝程度の時間しか進んでいないことが分かるわ」

「読んでいる方も、時間が短く感じるわけだな」

「そう。つまり、時間の進み方は人間の意思によって変化するの」

「だがちょっと待てよ。結局誰もが同じ時間を共有しているんだろう? なんでその時間の流れを長かったり短かったり感じるんだ? それにたった今、オマエは時間を分割できないものといったんだぜ。分割できないのに、どうしてその『量』を計ることができるんだ?」

「それがベルクソンのいうところの純粋的な持続時間なのよ」

「なんだ、どういうことだ?」

「アリスは鏡の中で濃密な時を過ごした。これはアリスの純粋な意思によって発生したことなのよ。純粋に物事を捕らえることで、人間は個々の中に時間を閉じこめることができる、その時間を利用して人生を謳歌できる、みたいな考え方。最後の方はちょっとベルクソンから離れるけれど、そんな意味合いなのがベルクソンの哲学なの」

「ほう。なるほど。そういうことか」

「そういうこと」


 すいません、二度目です。

 物理学や宇宙の話ではなく、「哲学」を使ってみました。数学的な考え方は上記回答にもありますが、結構様々なところで使われているので、やはり難解学問でありそうな「哲学」の一つを使ってみました。


 「はてな」の規定上、三度目の書き込みはできませんので、残念ながらココまでになります。

 分かりにくい箇所など教えていただけたら幸いです。


 っつうか「アリスの冒険」自体が難解なんですけれどねw


 では。

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