※前回の感想ですが日本人は牛すじを食べるから神経質になっているのかなとも思いました。この前食べたのはどこ産だったのか…。
http://www.hatena.ne.jp/1138975826
たとえば、この比較的安価な焼肉屋のチェーンでは、オーストラリア、メキシコ、ニュージーランド産を使用しているそうです。
http://alic.lin.go.jp/annual/2004/dome/sad/beef/beef03.html
畜産 国内編2004年度/畜産物の需給動向 1.牛肉-輸入
米国産牛肉問題が浮上して以降は、
やはりもっぱら豪州産が中心ですよね。
元々輸入牛肉は北米産と豪州産が半々くらいでしたから、
北米産がダメなら、豪州産に頼らざるを得ないわけです。
http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?c=4&i=2004050702612...
NIKKEI NET いきいき健康
そんな中で、ニュージーランド産牛肉の対日輸出も
かなり増加してきています。
総量としては豪州産にかないませんが、
有望な牛肉供給国として実績を伸ばしてきています。
独自の買い付けルートを持たない町の焼き肉屋は
市場に出回っている物を仕入れるしかないわけですから、
結局、輸入肉なら、ほぼ豪州産とニュージーランド産しか
選択肢はないと考えられるでしょう。
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/rn/55/rn1985-413.html
法政大学大原社研 1983〜1984年農畜産物輸入拡大反対運動〔日本労働年鑑 第55集 413〕
日本人がBSE問題に敏感なのは、元々牛肉は国内産が中心であり、
それが貿易摩擦問題で無理矢理自由化を押しつけられた、
という歴史が関与していると思われます。
消費者の立場からすると、つい20年くらい前までは、
何か問題が起こればすぐに政府が手を打って、
自国の問題としてサッと解決出来ていけたのが
日本の畜産というものだったんです。
ですから今でも、問題があるなら政府が即座に手を打って当然と。
それも国民の意向をシビアに反映させて、
最大限の安全を確保して当然と。
元々牛肉というのはそういう安全な食べ物だったんだ、
という意識が極めて強いわけです。
そして生産者の立場としても、
外圧に屈して自由化するからこんなことになるんだと。
国内の畜産を大切にしていけばいいじゃないかと。
日本にはBSEがあるが、それでも飼育段階からしっかり管理して
安全な食べ物として流通させて行けているじゃないかと。
そう言いたくなってくるわけです。
なんにしても、元々ローリスクが当たり前だったんだから、
リスクがあるなら食わないぞ、というのが
日本人の考え方なわけですよね。
ここが、リスクがあることを分かってそれでも食べる、
という国との大きな違いになってくるものと思われます。
http://www.yoshinoya.com/news/041228_ir.html
吉野家|お客様へのお知らせ|ニュースリリース
吉野屋のHPの中にある2004年12月28日のニュースリリースで詳しく説明されています。
要約すると、国産やオーストラリア産では、吉野屋が必要としている部位の肉の流通量が足りないし、また、流通制度としても、特定部位だけ選別した仕入れができないためということです。
焼肉屋さんでは、オーストラリア産などを使用しているところが、多いみたいですね。
http://www.geocities.co.jp/Milano/1095/yosinoya.htm
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ちょっと失礼します。
吉野家がUSビーフに拘る理由……。
まずは吉野家の概要と歴史を紐解いてみましょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E9%87%8E%E5%AE%B6
吉野家 - Wikipedia
USでのBSE発生以降の、日本の御肉関連業界の動きです。
http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?c=3
NIKKEI NET いきいき健康
吉野家は食材へのこだわって居るそうです。
http://www.yoshinoya-dc.com/about/food/beef/index.html
吉野家|吉野家ディー・アンド・シーを知る|食材へのこだわり|牛肉
吉野家の社長は安部修仁さんです。
http://www.yoshinoya-dc.com/about/company/index.html
吉野家|吉野家ディー・アンド・シーを知る|会社案内|会社概要
さて、極々簡単に言うと、
「吉野家がUSビーフに拘るのは、安部さんが拘っているから」
なのです。
何故か?
ちょっと手元の資料が有る筈なのに、どうも今は見当たらないので、記憶をもとに大まかに説明しましょう(根本的な間違いが有れば、どなたか訂正を御願い致します)。
年表に
「1980年 - 会社更生法の適用を申請し倒産。つゆをコストダウンつゆをコストダウンのため、それまでの液体から粉末に変えたことが裏目に出る。『まずくなった』ことで客足が遠のいた。」
と有ります。この時、つゆ以外に物凄く大切なものの品質を落としていました。
何か?
牛肉です。
当時、吉野家はTVCMが受けたせいも有って、店舗数を急激に増やしていました。必要となる大量の牛肉は、輸入規制で自由に輸入出来ません。そこで使ったのが「乾燥牛肉」。これなら加工肉扱いで沢山輸入できました。
牛丼の命は、牛肉、たれ、玉葱、です。
この3本柱の内の大黒柱、牛肉の品質を落としてしまい、御客様から総スカンを食らった。
こう云うトラウマが安部さんにはあるのです。
安部さんは東京は新橋駅前の吉野家のアルバイトでした。ミュージシャンを夢見て上京してきたそうです。
そして、会社更生法適用後の再建の過程で、当時の社長が雲隠れした事等から始まり、色々ドラマティックな体験をしました。確か、管財人か何かの弁護士の目に留まって、異例の抜擢を受けたと思います。そして、遂には社長にまでなりました。
なので、安部さんは牛丼の牛肉の品質は「変えない」と云う事に拘る訳です。
味が違う。安部さんは言います。餌がアメリカでは穀物中心な処が多いのに、オーストラリアでは干草を使う処が多い。牛丼用の脂肪の柔らかさと香りに違いが出て来ると言います。
また、吉野家の牛肉の使い方の特徴にも、アメリカから輸入するのが適している、とする理由が有ります。
アメリカから卸で輸入すると、基本的に指定した部分の御肉を、部分毎に売ってくれます。他の国でも出来ない技では無いのですが、交渉が面倒臭いし、結果値段を吊り上げられる原因となると云う事です。
他にも理由は有ると思いますが、大体こんな処です。
尚、日本最大級の御肉屋さん、日本ハムは、
http://www.nipponham.co.jp/company/grobal/index.html
日本ハムグループ グループのグローバル展開
こんな感じで世界中に展開しています。日本へ輸入する以外にも、各国間で御肉のやりとりをします。他の御肉屋さんや焼肉屋さんで、海外から御肉を輸入している処は、大体日本ハムの地図で○数字の付いている国辺りから仕入れている事が殆どです。
まずは御話まで。御肉に……あ、間違いです……御役に立てれば幸いです。
P.S.
おまけです。
牛スジ、美味しいですよね!安くていいのが手に入らなくなったから、最近は余り料理しなくなっちゃいましたけど。¥40/100g程度でいいのが欲しいですねぇ。こんな値段じゃ売ってないんですよぉ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%82%E7%89%9B%E7%97%85
牛海綿状脳症 - Wikipedia
「脊髄、眼、脳、小腸の末端部分などの部位の摂取はリスクが高いと考えられている。牛骨のスープなどごく一部の料理を除けばこれらの部位が食用とされることは日本では少ない」そうなので、牛スジは幾ら食べても大丈夫!です。
大体、BSEの御肉を食べて、クロイツフェルト・ヤコブ病で死ぬ確率なんて、道路を歩いていて、交通事故か転んだりして死んでしまう確率よりも、遥かに低いのは明らかです。なのに、大騒ぎするのは、この病気の名前がすっごく恐そうだからなのかも知れません。
http://lin.lin.go.jp/alic/month/fore/2005/aug/spe-02.htm
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フィードロットで穀物肥育した牛が主流の肥満牛はサシだらけでしかも大量密集飼育だから、土地面積あたりの生産効率も高いので、他より
安い牛肉で脂のノッた牛丼に仕上げるには、米国産なわけです。オーストラリアにもフィードロットが広がってきていますが、基本的にはサシの入っていない、肉汁の旨い真っ赤な牛肉が主流です。となると、牛脂が大事な牛丼にはあまり向かないわけで
「肉汁の旨味重視の豪州産か脂ののった米国産かという違い」と一言ではいえるのでは?
調理法でどうにでも対応できますので、安全で安い輸入牛に、国産牛の牛脂を加えるとかしてるんじゃないですか?
ありがとうございます。吉野家はなぜアメリカにこだわるのでしょう?