コミュニティ活動としてのオウンドメディア「TECH Street(テックストリート)」が目指す、思いがけない出会いから可能性が生まれる場

パーソルキャリア株式会社が運営する、IT・テクノロジー人材のためのコミュニティ「TECH Street」のオウンドメディア運用についてお話をうかがいました。

人材サービスを提供するパーソルキャリア株式会社では、オウンドメディア「TECH Street(https://www.tech-street.jp)」を運営しています。「TECH Street」は、同社が運営するIT・テクノロジー人材のためのコミュニティ活動の総称で、各種イベントや勉強会、交流会の主催に加え、オウンドメディアでイベントレポートやインタビュー、業界情報の発信に取り組んでいます。コミュニティ運営の目的やコンテンツ制作・運用体制等について、パーソルキャリア株式会社の奥村さん・篠原さんにお話をうかがいました。

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"TECH Street(https://www.tech-street.jp)

パーソルキャリア株式会社 テクノロジー本部 組織開発部 Techリレーショングループ
奥村 夕香里(おくむら・ゆかり)
_2018年11月、パーソルキャリア株式会社に入社。同社のIT・テクノロジーに関する取り組みの認知向上施策や組織開発に従事。
篠原 千聖(しのはら・ちさと)
_2019年10月にパーソルキャリア株式会社に入社。主に、「TECH Street」のウェブディレクターを担当。

個人の価値や可能性を拡げる——ミッション実現のために生まれたコミュニティ

__はじめに「TECH Street」立ち上げの目的と活動内容を教えてください。

奥村さん はい、「TECH Street」は「人と知識とテクノロジーが行き交う個人の価値や可能性が拡がるコミュニティ」というコンセプトを掲げ、弊社の技術部門であるテクノロジー本部が取り組んでいるコミュニティ活動です。

活動の目的は、IT・テクノロジー人材に対する認知拡大やブランディングという側面がある一方で、弊社のミッション実現のための取り組みという意味合いが大きいです。弊社は-人々に「はたらく」を自分のものにする力を-をミッションに掲げています。テクノロジー本部ではこれを「テクノロジーを活用して、一人ひとりの可能性を引き出せる存在になる」という解釈に落とし込んでいます。そんなミッションを体現できるように、IT・テクノロジー人材が広く活躍できる機会やきっかけを「TECH Street」の活動を通して作っていきたいと考えています。

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TECH StreetのAboutページに掲載されているイラスト

道を歩いていると、何か思いがけない人やものごとに出会うことがありますよね。「TECH Street」の名前はそうした出会いが生まれることを願ってつけたものです。参加者の方には、個人の価値や可能性を拡げるきっかけとしてこのコミュニティを活用していただきたいと考えています。そして所属している会社や組織を超え、様々な議論や面白いことを行っていきたいという思いで運営しています。それが将来的に業界全体を盛り上げていくことにつながれば理想的だと思っています。

活動内容は主に2つあり、1つはIT・テクノロジーに関する勉強会やセミナーなどのイベント活動、もう1つはこれらの活動内容や、会員が気になるテーマをコンテンツの形で提供するオウンドメディア運営です。

__コミュニティというと、SNSやコミュニティ運営サービスを利用する方法もあったと思いますが、独自にメディアを立ち上げたことにはどんな理由があったのでしょうか?

奥村さん 既存のサービスでも運営はできますが、どうしても表現の面で制約があったり、世界観がそのサービスに引っ張られる面がありますよね。オウンドメディアの良さは、コンテンツをしっかりと伝え切り、コミュニティの雰囲気も表現できる自由度があることです。また、中長期的には、自社のドメイン内にコンテンツをストックしていくことが価値になると思っています。

__デザインではどんな表現にこだわったのでしょうか?

奥村さん エンジニアの方はダークモードの画面で作業をしていらっしゃることが多いですよね。社内で見かけたりしませんか?

__確かに、ありますね!

奥村さん 「TECH Street」も紺をベースにしたダークモードを意識したデザインで、エンジニアらしい「カッコよさ」を意識しました。同時にアイコンなどではコミュニティの親しみやすさも表現しています。ただ、記事本文については視認性も考慮して白背景にダークグレーの文字にしています。

参加者とのつながりから次のコンテンツ、次のイベントが生まれる

篠原さん 現在の社内メンバーは3名で、奥村がコミュニティのオーナーとしてイベントの企画や主催、私はコンテンツディレクターとしてオウンドメディアを担当、もう1名が他のコミュニティとのリレーションなど営業的な活動をしています。最近では社外からイベント開催や運営に協力してくださる方も増え、徐々に体制を強化しています。

__記事制作は主に篠原さんがご担当ですか?

篠原さん はい、奥村にも手伝ってもらいながら進めています。基本的に、コミュニティ活動のレポートは私が執筆して、インタビューなどの取材記事はパートナーに依頼する形で制作しています。コミュニティ活動のレポートは実際にその場に参加しないとわからないことや、運営する上での裏話なども含めてリアルに伝えたいという意図があって、必ず参加したメンバーが書くようにしています。

__記事の企画やテーマ選びについて教えてください。

篠原さん イベントのアンケートなどを参考に、会員の方々の気になるキーワードとして挙がったものを深掘りすることを意識しています。社内にもエンジニアが多いので、意見や感想からヒントをもらうこともありますね。

__フィードバックが記事制作にも反映されているんですね。昨今は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、対面での取材がしづらい状況になっていると思いますが、どんな対応をしていらっしゃいましたか?

篠原さん 最初は混乱もあったのですが、現在はオンラインでの取材体制が整ったので、本数はむしろ増える状態になっています。インタビュー取材はオンラインで行いますし、写真撮影もカメラマンに依頼してオンライン通話中のインタビュイーをPC越しに撮影してもらったりしています。対談形式のインタビューであればPCで撮影したスクリーンショットを合成するなど、記事化した時に取材時の臨場感が伝わりやすい形になることを意識していますね。

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PC越しに撮影された対談記事の写真(https://www.tech-street.jp/entry/2020/08/07/121225)

__イベントの方も、現在はすべてオンライン開催なんですね。オフラインとの違いを感じる部分はありますか?

奥村さん あります。まだ数回ですが、感触としてはオンラインになったことで、全国どこからでも参加しやすくなったこともあり、参加者数は全体的に増えた印象です。移動の時間や手間がない分、気軽に参加していただけるようです。

もちろん、ただオンラインに切り替えたから参加者が増えたのではなく、いかに参加者にとって有益なイベントを企画して、どのように告知するのかも大切なポイントです。その辺りは社内外の運営に協力していただいている方々にかなり助けられています。

そして、オンラインイベントならではの課題もあって、"ながら見"ができてしまうので注目し続けてもらうには工夫が必要だと感じています。気付き・学びのある内容をいかにオンラインで行うか、その中身の企画や構成については難易度が上がった感覚です。

__オフラインイベントであれば活発に行われるであろう参加者同士の交流について工夫があれば教えてください。

奥村さん イベント後の懇親会のような形も考えてはいるのですが、オンライン開催に切り替えてからは学びの場として完結させていることが多いです。「交流・参加型(双方向)」と「ウェビナー型(一方向)」など、いろいろな方向で最適な形を探っている段階ですね。

例えば、「何でも良いので交流してください」と促しても、初対面の方とノーテーマでは話しづらいものです。そこでワークショップ形式を取り入れてみたところ、必然的に会話が生まれ、皆さんによく発言していただけました。ただ、良い点もあれば課題もあったので、まだ正解パターンではないと思っています。そうやって毎回いろいろと気付かされながら、工夫や改善ポイントを知見として蓄積している段階です。

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過去のオフラインイベントの様子(現在はオンラインでの開催に切り替え)

世界観を大切に、可能性を拡げる出会いの場へ

__「TECH Street」ではCMSに「はてなブログMedia」をお使いいただいていますが、CMSの選定段階ではどんな点を重視しましたか?

篠原さん 私たちが重視したポイントは3つありました。まず1点目は、IT・テクノロジー人材など「TECH Street」が対象とする方々との親和性です。エンジニアの方は「はてなブログ」をよく使っていらっしゃいますし、私たちに「はてなブログMedia」を提案してくれたのも社内のエンジニアだったので、ターゲットとの親和性の高さが感じられたのは大きなポイントでした。

2点目は、社内的に非常に重要だったセキュリティの問題です。当社では、外部のシステムやサービスを利用する際には申請が必要で、そのセキュリティ要件リストがすごく厳しいんです。「はてなブログMedia」は、その要件リストのチェックに対応いただいて、当社の定めた基準をクリアできていたことは、導入にあたっての不安要素を解消してくれました。

3点目は、開設までにかかる時間が短かったことです。先ほどのセキュリティチェックも含めて営業の方にすぐに対応してもらえたのがありがたかったです。実際に運用する中では、管理に手間をかける必要がほとんどないことが良かったですね。

奥村さん 管理コストは運用を左右します。比較対象に別サービスが挙がりましたが、自分たちでアップデートの対応やプラグインの精査、サーバの管理を行うことを考えると、時間を取られるのはもったいないと思いました。オウンドメディアとして良いコンテンツを作り、世界観を大切に運営することに集中したいと思っているので、管理コストについて考える時間が最低限におさえられるのはとても助かっていますね。

__ありがとうございます。最後に、「TECH Street」でこれから実行していきたいことがあればお聞かせください。

篠原さん 人と人とのつながりを作ることを大切にしているので、これまで記事に出ていただいた方々とのつながりが1回で終わるのではなく、例えば数名の対談といった形で、新しいつながりが生まれるようなコンテンツを作りたいと考えています。

記事以外ですと、まだまだ私個人の構想中ではあるのですが、エンジニア同士の日常的なトークをポッドキャストなどで配信して、作業用BGMのように聞いてもらえたら面白いんじゃないかと思っています。

奥村さん いろいろあるのですが、大きく描いているのは、「TECH Street」を通じた出会いをきっかけに新しいビジネスが生まれたり、新たな取り組みが世に出ていく形を実現していけたら良い、ということです。そうした動きが生まれやすい環境・枠組みを作りたいですね。

例えば、現在の参加者はほとんどがエンジニアですが、ビジネスにはマネジメントやマーケティング、デザインなど、いろいろな人の力が必要ですし、エンジニアの方にとっても違う職種の方との出会いは可能性を拡げることにつながると思います。

専門性の高い技術系コミュニティが多数ある中、私たちはあえてコミュニティで取り扱うテーマを広くすることで、思いがけない発見や知識や人材との出会いを大切にしたいと思っています。そうした面も含めて、個人の価値や可能性を拡げる場として活用していただけるようになりたいですね。

__ありがとうございました。

企画・制作:はてな
執筆:笠井 美史乃

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