目指すのはエンジニアが読む雑誌。サービスとは切り離して記事本来のおもしろさを追求- ファインディ株式会社【はてなブログMedia導入事例】

はてなブログMediaを使って、オウンドメディア「Findy Engineer Lab」で情報発信をするファインディ株式会社にお話を伺いました。

「挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる。」をビジョンに掲げ、エンジニアと企業をマッチングする転職サービス「Findy」、エンジニアリング組織のパフォーマンスを最大化する「Findy Team+」などを提供するファインディ株式会社。エンジニアのスキルを「スキル偏差値」で算出し、市場価値を可視化することで企業とのマッチングをうながします。

同社では、はてなブログMediaを使って、オウンドメディア「Findy Engineer Lab」で情報発信をしています。メディアの位置づけや目的、制作体制について、DevRel(Developer Relations)北川雅士さんにお話をうかがいました。

https://engineer-lab.findy-code.io

ファインディ株式会社 Findy Career事業部 Findy転職 ユーザーサクセス 北川雅士氏
2020年ファインディ株式会社に入社。大手証券系シンクタンクにてSierを務め、大手リース会社に客先常駐しての基幹/フロントシステム保守開発のPL、通信会社テスト自動化などを担当した後、人事部にて新人研修を担う。
ファインディに入社後は、エンジニアのキャリア面談、イベントの開催、自社メディア(エンジニアラボ)の運営に従事する。


目指したのは、エンジニアに読まれる雑誌

__貴社では社員のみなさんの発信も活発な印象です。全社的な発信の戦略などについて教えてください。

北川さん ファインディでは、社員全員で積極的に発信をしていこうという風土があります。自らTwitterでクライアント企業や関わりのあるエンジニアに対して応援の意味を込めてリツイートや返信をすることもありますし、発信だけでなく情報収集という点でもTwitterを役立てています。もちろん、こうした活動は強制ではありませんが、経営陣が率先的にTwitterやnoteを活用した発信をしているので、他の社員も続くようになっています。創業当初から発信を増やすための雰囲気づくりに取り組んできた結果だと思います。

__そのようなスタンスは創業から6年で変化しましたか?

北川さん 創業当初から、サービスのターゲットであるエンジニアからの認知度を上げるには情報発信が重要と考えており、WordPressを使って社員が持ち回りで記事を作成して発信していました。社員が記事を書いて、CEO、CTOがクオリティチェックをして公開するような体制で、制作のガイドラインも徐々に改善を加えながら、作成していました。

技術情報、イベントレポート、キャリアや働き方のトレンドなどを書いて投稿していく中で、エンジニアに読まれる記事/読まれない記事の傾向がわかってきました。反応のよい記事のテーマの一つがエンジニアのキャリアです。どうせやるなら、雑誌のような形で、クオリティの高い読み応えのあるものを定期的に発信していきたいというCEO山田の方針もあり、本格的なオウンドメディア運営に乗り出すことになりました。そこで生まれたのが「Findy Engineer Lab」です。

__WordPressで発信されていた頃と比べて、現在のFindy Engineer Labの運営戦略や発信内容はどのように変わりましたか?

北川さん メディアとしてきちんと運営していくことになったタイミングで、オウンドメディアのトータル支援をしていて、エンジニア向けの専門性の高いメディアの実績もあるはてなさんに戦略策定から相談しました。一緒に議論しながら、「エンジニアの”ちょい先のキャリア”を考える」というコンセプトを決め、エンジニア個人の人生を深ぼる記事を発信するという方向性と、メディア名を設定しました。

メディア運営は、エンジニアのキャリアのためになる記事を作ることを第一に考え、敢えてFindyのサービスとは切り離して運営していくことになりました。

__Findy Engineer Labの目的、役割はいかがですか?

北川さん 雑誌の記事のように面白いと読んでもらうことが一番で、その運営会社としてFindyという名前に気づいてもらえれば、という感じですね。ファインディでは、創業2年後からイベントを開催していて、そのイベントのレポートも掲載しています。イベントに登壇した人に取材して記事にする、反対に記事に出た人にイベントに登壇してもらうということもあり、イベントとメディアの相互によいシナジーが生まれています。

イベントレポート記事

タイトルに記事を象徴するワードを盛り込んで、関心をもってもらえる記事にする

__メディアのペルソナはどうしていますか?

北川さん メディア全体のペルソナは、数年経験を積み、キャリアの幅を広げたいエンジニアです。エンジニアは職種によって技術や働き方が異なるので、記事ごとに細かいペルソナを決めています。例えば、この記事は30代前半のフロントエンドエンジニア、テックリードで、子育て中のためプライベートでスキルアップの時間がとれない人など、記事企画の段階で具体的に絞り込んで、チームで認識を揃えるようにしています。

__制作の流れについて教えて下さい。

北川さん エンジニアのキャリアに迫る「わたしの選択」シリーズでは、一部一緒に制作している記事について、記事公開の4ヶ月前に企画案をはてなの担当編集者さんからいただいています。6案くらいだしてもらって、4案くらいが記事化に向けて動くような形です。この企画の段階で記事のテーマ、取材するエンジニア、取材の方向性、ペルソナ、スケジュールなどを決めていきます。企画が決まれば、はてなさんを中心にエンジニアへの打診、取材、執筆を行います。取材後のタイミングで、記事の構成案を作成してもらい、記事の流れを確認しています。その後、初稿ができたら、こちらで内容を確認して最終校となります。初稿のあとに、大きな変更がないように、構成案の段階ですり合わせをしっかり行っています。

最終段階で、タイトル、見出しなどについて検討します。タイトル案はお互いにいくつか出し合って決めています。タイトルによって、記事の反応が大きく変わるので、どういったタイトルであれば読者の期待に添えるのか、読みたいと思ってもらえるのかを考えています。それが決まったら記事をリリースしています。

タイトルの付け方のポイントは、いかに共感してもらえるかだと考えています。「ロックスターになれなくてもいい。ソフトウェア開発に長く携わる技術『メタエンジニアリング』とは」などは、タイトル付けがうまくいって、読者の共感を得られた記事の一つです。やはり、タイトルを見て読者が自分にも当てはまりそうだと感じてもらうと、読まれるようです。

engineer-lab.findy-code.io


キャリアの中での選択を本音ベースで語ってもらうことを意識

__イベントレポートのほうは、どのように制作していますか?

北川さん イベントレポートについては、自社で制作しています。イベントを開催したら、アーカイブ動画を業務委託先のライターの方にお渡しして、記事化してもらい、それを我々でチェックして公開しています。イベントは、イベントの企画段階で自分たちで内容を練っているので、記事化にあたってはその内容をわかりやすく伝えることを意識しています。

__記事に関して気を付けてらっしゃるポイントなどはありますか?

北川さん 登場していただくエンジニアに赤裸々に語ってもらうこと、キャリアの中での選択を本音ベースで語ってもらうことを意識しています。エンジニア向けの記事ではありますが、技術的な話だけではなく、選択の理由を感情や考えと共に語ってもらうようにしています。企画案、構成案の段階で、その記事に登場してくださるエンジニアの背景を調べておいて、深堀りできるようにしています。

__オウンドメディアのKPIの設定はどうしていますか?

北川さん 明確な数値目標としては置いてないというのが正直なところです。目安として、雑誌というコンセプトなので、PVを見てはいます。メディアの立ち上げ当初は、Findyのサービスページへの遷移やログイン数などもKPIとして考えましたが、目的はそこではないよね、と見直してPVだけにしました。

__「目的はそこではない」という認識が共有できてるんですね。

北川さん そうですね。多くの人に読まれていることは認知されており、社内ではその編集方針も理解されています。

私自身も、他のエンジニアのキャリアを読んですぐに転職サービスに登録しようとはならないと思います。記事を読んで、イベントを開催していることを知ってもらい、イベントに参加してもらう、そこでサービスを知ってもらって、必要なときに登録してもらう、というくらいで十分だと思っています。

ファインディが運営するエンジニア転職サービス「Findy」


__今後改善したい課題ややっていきたいことはありますか?

北川さん ユーザーインタビューをしてみたところ、記事単体は読んだことがあっても、Findy Engineer Labというメディアを知らないという人が多いことがわかりました。また、Findy Engineer Labを知っていても、定期的に見に来ているという人もまだまだ少ないです。ですから、メディアの認知度、訪問頻度を伸ばしていきたいですね。

それから、記事本数が増えてきたので、カテゴリを詳細化して記事を探しやすくしたいですね。UI全体を見直して、より見やすく、回遊しやすくしていきたいです。

__今後の展開も楽しみです。ありがとうございました。

企画・制作:はてな
執筆:深谷歩

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